【動画連動】アンブレラの基礎と、光の質を変える「フェザリング」のロジック

※解説動画は本文下にあります。

目次

アンブレラの基礎と、光の質を変える「フェザリング」のロジック

今回のラボ講義では、基本のライティング機材「アンブレラ(透過型)」を使った1灯撮影を解説します。

ただ漫然と照らすのではなく、「光の芯(コア)」をどこに向けるかで、写真のクオリティは劇的に変わります。 動画では実際の撮影風景をお見せしていますが、ここではそのロジックをテキストで解説します。

📋 撮影データ

まず、今回の撮影環境の数値(基準値)です。
環境によって変わる数値なので、あくまで参考程度でお考えください。

  • モード: マニュアル (M)
  • 絞り (F値): f/2.8
  • シャッタースピード (SS): 1/200
  • ホワイトバランス (WB): 5500K(固定)

1. ライティングの原則「距離のロジック」

まず、アンブレラを設置する際の鉄則です。

ライトは、フレームインしないギリギリまで被写体に近づける。

動画内でも、モデルさんのすぐ横までライトを寄せています。 光源は「被写体に近いほど、光が柔らかくなる(光源が相対的に大きくなる)」という物理法則があります。
遠くから当てるよりも、ギリギリまで近づけることで、肌の質感や影の出方が美しくなります。

2. 基本編:光の「芯」を理解する

アンブレラは全体が光りますが、光の強さは均一ではありません。

  • 中心部(ストロボ発光部付近): 最も光が強く、硬い。「光の芯」がある場所。
  • 周辺部: 光が弱く、柔らかい。

✅ 正しい基本の当て方

「光の芯(アンブレラの中心)」を、被写体の顔に向けること。

⚠️ よくある間違い アンブレラが大きいからといって、なんとなく体全体に向けようとして、光の芯がお腹や胸あたりに向いているケースです。これだと、一番見せたい「顔」に一番いい光が当たりません。 まずは「中心=顔」を徹底しましょう。

ここまでが、アンブレラの教科書的な「基本のセッティング」です。 これだけでも十分に綺麗な写真は撮れます。

しかし、ここからが「写真」と「作品」の分かれ道です。

実は、アンブレラの中心(最も強い光)を顔に当てると、どうしてもハイライトが飛びやすく、光の硬さが残ってしまいます。 そこで、あえて光の芯を外す「フェザリング」というテクニックを使います。


3. 応用編:プロの技術「フェザリング(芯外し)」

動画の後半(05:28頃〜)で解説しているのが、今回のメインテーマ「フェザリング」です。

これは、あえて「光の芯を被写体から外す」テクニックです。

💡 ロジカル解説:なぜ芯を外すのか?

アンブレラの中心(強い光)を顔に向けず、アンブレラの「エッジ(端)」の柔らかい光だけが被写体に当たるように角度をズラします。

  • メリット1:光が均一になる 中心の「ホットスポット(白飛びしやすい強い点)」を使わないため、顔から体にかけての露出ムラが減り、フラットで綺麗な光になります。
  • メリット2:影が柔らかくなる 最も柔らかいエッジの光を使うため、鼻の横や首筋に出る影が、より滑らかにグラデーションします。

実践方法

  1. 基本通りにセットする。
  2. そこからライトをカメラマン側(被写体の手前)に振る。
  3. 被写体には、アンブレラの「側面」の光が当たる状態にする。

動画内の作例を見ていただくと分かりますが、フェザリングを効かせたカットは、ハイライトの飛び方が抑えられ、全体的にしっとりとした「高級感」のある質感になっています。


4. ポージング指示のポイント

ライティングが決まったら、モデルさんへの指示も行います。

  • 基本: 「ライトの方向」を向いてもらうのが一番肌が綺麗に見える(影が出にくい)。
  • 顎の角度: 少し引いてもらうことで、小顔効果とキャッチライトの入りを調整。
  • 目線: 体はライト方向でも、目線だけカメラに向けるなどのバリエーションを作る。

🎓 今日のまとめ

  1. ライトはギリギリまで近づける
  2. 通常は「中心=顔」
  3. 柔らかく撮りたいなら、あえて中心を逸らす「フェザリング」を使う。

「なんとなく置く」のではなく、「アンブレラのどの部分の光を使いたいか」を意図して角度を決めてみてください。 動画でその微妙な角度の違いを確認してから、実践してみましょう!

解説動画


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